要介護にならないために

腸内細菌と食べ物の関係

毎日お通じのある方でも腸内には2~3kgの宿便が存在します

お腹の中には成人で1500g以上の細菌が棲んでいます

いきなりこわい?お話になりますが、便の固形物の三分のーから半分は腸内細菌の残骸です。近年培養技術が進み、100種類100兆個と考えられていた腸内細菌という微生物がおよそ500種類500兆個・重さにして1500g以上棲んでいることが分かってきました。その総てが毒素しか出さない腐敗菌だったらどういうことになるでしょう。腸に留まった腐敗便は腐敗菌つまり悪玉菌の大好きな餌となり繁殖します。悪玉菌は腸内で腐敗毒を出しあらゆる病気の原因を作ります。不思議と思われるかもしれませんが脳榎塞など脳血管の循環障害ち便秘毒によるものと解明されています。慶應義塾大学の病理学教授だった川上漸氏の研究です。

便秘はお腹の中で食べ物が腐っている状態です

特に肉類のタンパク質は人体の組成に近いため我が身の肉を溶かすことに等しく胃や腸で分解されにくいのです。分解不足の蛋白質は高温多湿の腸内で腐敗し、たちまち腐敗菌の好む環境となりアミンやス力トールなどの腐敗毒を作り出します。逆に善玉菌はビタミンを『腸内合成』するのに重要な役割を果たし、人体の分泌する酵素では消化できないものを分解消化してくれます。また肝臓で作られる各種酵素よりも善玉の腸内細菌が合成する『酵素』の方が多いと言われています。酵素の働きが無いと私達は考えることも心臓を動かすことも、立ち上がることもできません。酵素が無いとビタミンも働けません。
理想の腸内細菌バランスは善玉菌9 割・悪玉菌1 割とも言われていますが善玉菌は年齢と共に減っていきます。高齢になると2~3%に減ってしまうとの説もあります。便秘気味の方は腸内で食べ物が腐っている訳ですからガスも毒性があり臭いも強くなるわけです。一方元気よく出るガスは健康的で臭いもありません。

赤ちゃんのお腹はビフィズス菌100%

一方『母乳』で育つ赤ちゃんはピフィズス菌が100%ですから『うんち』もかぐわしい香りがします。赤ちゃんのお肌がすべすべなのはピフィズス菌のおかげかもしれません。その赤ちゃんもあんよが上手などと無理に歩かせたりして背骨が曲がると生涯ひ弱な子供に育ってしまいます。骨格のずれ・宿便・食べ過ぎは様々な退化病〈生活習慣病〉や難病の原因になっています。特に背骨のゆがみは内臓疾患につながります。この資料を読んで戴いています方の中には体力まで落ちてしまう強力な便秘薬が必要な方と、そうでない方もいらっしゃるかと思います。赤ちゃんの時から母乳と共に自然に湧くように棲みついた自前のビフィズス菌は固有の常在菌ですから、あなたの体の一部です。食物繊維の多い食品は固有の常在善玉菌の餌となります。

ビフィズス菌に餌をあげよう

私たちに食べ物の嗜好があるようにビフィズス菌にも好みの餌があります。食物繊維とオリゴ糖をあげないと増えてくれないのです。穀物などに含まれる食物繊維も好みの餌となりますが1 日3~6g のフラクトオリゴ糖を与えると10日ほどで大量に増殖することが解っています。しかも各種オリゴ糖は悪玉菌の餌にはなりません。余分な力ロリーにもなりません。フラクトオリゴ糖は玉ねぎなどに多く含まれます。

ヨーグルトでビフィズス菌は増えるのか?

ところが一般で信じられているようにヨーグルトなどで菌は増えるのでしょうか? ただの菌では胃酸で死滅します。よく宣伝で言われるように胃の塩酸を何とかくぐりぬける外部の善玉菌を体内に摂り入れるこヘとができても、よそ者の菌は生体にとって異物であり根付き増殖することは難しいようです。これは合成のビタミンCの働きは天然と変わらないにしても合成である限り生体からは異物と判断され、直ぐ尿に排池されるのと同様のことと思われます。
日本のヨーグルトの多くは生乳でなく酵素の死滅した脱脂粉乳で作られています。乳製品の腸内発酵によるアミノ等の毒素弊害と、また乳製品の普及によって若年性の白内障が増えているように、幼い頃から摂りつづけることで乳糖が分解変化したガラクトースの水晶体沈着による白内障も心配です。常識に異を唱えるようで申し訳無いのですがヨーグルトの常識と異なり内視鏡で見るとヨーグルト常食者の方に腸内腐敗が多く見られるそうです。
赤ちゃんの時からの持ちつ持たれつの身内のようなビフィズス菌に代わるものは無いのかもしれません。外部から菌を入植?させるのでなく、食物繊維やフラクトオリゴ糖の多い食品は自前の善玉菌〈固有菌〉を増やします。野生種の黒色穀物の一物全体食品は精製した小麦粉からつくる麺やパン・皮を剥ぎすぎたお米では捨てられてしまう微量栄養素も摂れます。内臓を暖める遠赤外線効果もあります。

便秘薬の弊害 腸内免疫は全体の80%を占める事が分かってきました

またご承知のように一般的な便秘薬の常用は小腸粘膜に生えている『絨毛』を痛め減らしますので、腸粘膜をむきだしになりアミン・スカトールなど『猛毒』の血液への侵入を許し易くなります。絨毛は腸粘膜のバリヤーでありビフィズス菌の棲家であるばかりでなく、免疫を司る『T 細胞』が多く浮在します。腸は体熱を作り出すところでもあり、一般的な便秘薬が女性の身体を痛める理由のひとつがここにもあると者えられます。しかし困り果てた時に救ってくれるセンナに類するものも不可欠であり、永い目で見ますとセンナ類と併用しながらでも腸を暖め免疫を強化し、赤ちゃんの時から共に棲む固有のビフィズス菌を増やしてくれる一物全体食のような生命力に満ちた食品も必要になってきます。

信じられますか? 過食は便秘のもと

でも、これを摂れば良くなるとの発想は食べるもが増えるだけで過食につながります。治すためには何を止め、何を減らし、何を加えるかが最も重要なことと思われます。実は過食は便秘のもとなのです。食べて押し出すのは乱暴な話であり身体は消化吸収に忙しくなり排泄にまで力がまわせなくなるのです。消化吸収には大変な努力を要し内臓は疲れています。断食で大量の便が排泄され、また様々な病気が改善するのは、体の力が消化吸収でなく病気の原因となる毒素の排泄や傷ついた細胞の修復に向かうからです。

あなたのお腹の中を善玉菌優勢にしましょう

プロメテウス菌

大腸菌0-14株 リウマチの要因の一つであるプロテウス菌

愛知医科大学 青木重久教授に依る研究です。
リウマチ患者の6割以上の方がプロテウス菌〈大腸菌O-14株〉に対し抗体陽性です。腎臓病の炎症研究で偶然発見されその後の研究でリウマチ要因と実証されました。

要介護にならないために

長生きのリスク= 《平均寿命 – 健康寿命》 + 経済的リスク

このままでは人生の時間の約、一割が要介護か寝たきりになってしまいます。

◆2020年厚生労働省発表 日本人の健康寿命 (健康寿命は最新のものがないため2016年の物を使用しています)

  2020年 日本人の平均寿命

2016年 日本人の健康寿命

要介護か寝たきりの期間
男性 81.41歳 72.14歳 9.27年の介護が必要
女性 87.45歳 74.79歳 12.66年の介護が必要

※健康寿命とは日常生活を自立した状態で過ごせる生活期間、介護が不要で寝たきり、閉じこもりでない状態のことを言います。

長寿遺伝子(Sir2)を目覚めさせるには 《一日一回お腹をすかせましょう》

30~40% のカロリー制限で健康寿命は延ばせることは世界の医学会で認められています

朝食をごく少量の古代食と水分だけにしてみませんか、ストレス無く、栄養は摂りながら摂取カロリーを30%以上減らすことが出来ます。1935年米国のマッケイという研究者がネズミを使い40%の食餌制限群と満腹群の寿命を比較実験したところ40%食餌制限群の平均寿命は満腹群の二倍近くも伸びていることが確認されました。その後の世界の追試で同様の結果が出ています。2003年には、米国マサチューセッツ工科大のレオナルド・ガレンテ教授により世界で初めて長寿遺伝子が発見され、栄養の吸収を促し、動物の老化防止を司る大本の遺伝子であることが解明されました。ところがこの長寿遺伝子はどのような動物でも普段はスイッチオフ状態であることが分かったのです。ではどのような状態の時にスイッチがオンになるかと言うと、動物が飢餓状態に陥った時ということが分かりました。もちろん栄養は摂りながらカロリーのみをセーブせねばなりません。単にカロリー制限だけでは栄養不足となり感染症などの抵抗力の問題が出てきます。
古代食は少量でナチュラルな栄養素が摂れます。少量であればこそ臓器を休ませることもできます。食べ物は生命体です。古代食は野生種の生命エネルギーに満ちています。古代食で消化器、解毒器を休ませながらお昼を迎えてみませんか。栄養は摂りながらも《一日一回、お腹をすかせる》ことで一日一回、飢餓状態になり長寿遺伝子が働きだします。たとえば膵臓の役割の95%は外分泌です。膵液を分泌し十二指腸に送り消化作業に振り向けられます。残りの5%の役割が内分泌でインスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌して糖をエネルギーに変えています。
三食しっかり食ベ、間食まで摂ると胃腸だけでなく膵臓も肝臓も腎臓も24時間働きっぱなしで疲れ果ててしまいます。疲れ果てた臓器から病気になって行きます。人は十分な休養を取ることで身体が修復します。朝食をできるだけ軽くして《一日一回お腹をすかせて》臓器を休ませてみませんか。長寿遺伝子の指令で修復もはかどり体が軽くなるのが実感できます。カルフォルニア大学のスティーブン博士の実験では高齢マウスにカロリー制限をして行くと4週間の減食で19個の遺伝子の若返りが確認されました。

私達の身体は飢えを前提に作られました

 

◆昔に戻って 一日一回、お腹をすかせませんか
◆自然に戻って お腹がすいてから食べませんか
◆食べ物は生命体 命を頂くことを知れば、礼を尽くしたい

ヒトは遺伝子レベルで変化するには10万年以上必要と言われています。食料の少なかった石器時代の先祖と現代の私達は遺伝子レベルでは変化のない同じシステムを持ったヒトと言えます。いつ食糧が手に入るか分からない10万年前の石器時代に、ようやく食べ物から得た栄養を飢餓に備え無駄にすることなく《脂肪として蓄える生存システム》が出来上がりました。飢えた時に、蓄えていた脂肪をエネルギーに変える遺伝情報です。飢餓が前提であるシステムが、一日3食も食
べる現代人に適合するはずもありません。細胞分裂の盛んな中学生ぐらいまでは一日5食も必要でしょうが、細胞の減少期に入る25歳以上、特に30歳以上の過剰カロリーは生活習慣病につながってくるのは自明のことと思います。

細胞の年齢による増減  増山博士  悪玉酸素の陰謀より

0歳 25歳 40歳 50歳
20兆個 60兆個 54.5兆個 50.8兆個
60歳 70歳 80歳 85歳
47兆個 43.6兆個 39.9兆個 38兆個

私達の細胞は25歳をピークに減少していくといわれます。減少する細胞は一日10億個にも上ります。スポーツ選手の体力のピークも25歳です。骨の細胞が減れば背も低くなり顔の真皮繊維芽細胞の減少はコラーゲンやヒアルロン酸の生成減少となりシワとなって表れます。脳の細胞も減少して行きます。また食べることは消化器と解毒器官がフルに働くことです。消化と解毒に多くの血液が動員され脳の血流を減らし、血液中のカリウム濃度が低下することもあり眠くなってきます。安静にしていても消費される基礎代謝も成長期より少なくて済むようになります。
年齢とともに消化や解毒の役割もある唾液も減ります。歯の大切な土台の顎骨・歯槽骨の造骨細胞も減り破骨細胞が優位になればぐらつきだます。噛むことも容易でなくなれば、さらに消化器に負担をかけます。私達は生きるために食べることが必要です。でも疑問に思われませんか? 細胞が減っているのに何故、食べる量も回数も減らさないのでしょうか? もちろん高齢になれば自然に食事の量も減ってきます。ですが三食、食べないことが病気につながるかのように日々マスコミなどの媒体では伝えられています。また朝食を抜くことは罪悪のようにも言われています。

私達の命は食物の命を頂くことで成り立っています。

東洋医学の直観的考え方に《草根木皮これ小薬 鍼灸これ中薬 飲食衣服これ大薬》

食物は生命体であるからこそ「大薬」です。逆は加工度の高い食品。

紀元前に83歳まで生きた西洋医学の祖と言われている古代ギリシャのヒポクラテクスは「食べ物で治せない病気は医者でも治せないと言葉を残しています

時間医学と生体のリズムに合わせた食事

生体の消化・吸収・排泄のリズムに合わせて食事を摂るのが自然です。

午前4時~正午迄 排池の時間帯(老廃物や大小便の排池) 特に30歳超えの方が無理して朝食を摂ると消化も排池も  中途半端になり残留します
正午~午後8時迄 食事(栄養補給)と消化に適した時間帯 胃から小腸に運ばれる時間を考慮すると19時までの夕食がベストです
午後8時~翌朝4時迄 吸収と代謝修復の時間帯 夜遅い食事は夜中も胃に残り負担がかかります。軽めの夕食がお勧めです

私達の健康は生体のリズムに左右されます。個人差もありますが午前中は排泄の時間帯ですから、しっかり朝食を取ることは生理的にも適していません。朝は水を飲むだけでも腸が刺激されて便意が起きます。古くから言われていますが吸収は排池を阻害します。出入り口という言葉があるように排池(出す)が先で吸収(入れる)が後になるのが便秘を防ぐことになります。食べて押し出すという考え方は乱暴に過ぎます。朝は水を飲むことから始めて下さい。
排池の時間帯に新たな消化に力をとられると、蛋白質などの未消化物の含まれた便は高温多湿の腸内で腐敗し再吸収されてしまいます。その結果、呼気まで臭ってしまいます。未消化物は確実に毒となります。

日常生活に役立つ時間医学

AM 2:00~3:00 胃・十二指腸潰療の痛み発作が多い。
AM 3:00~5:00 虫歯が最も痛む。夜勤の人が最も眠くなり夜業の工場などの事故発生率が最も高い。端息の発作が出やすい。(発作予防薬は夜飲むのが効果的)血糖値70mg/dl前後と最低となりAM8時に向かって90mg/dl程度まで上昇するので朝は食欲がないのが正常。体温が下がった4~5 時台に男性の自殺が多い。
AM 7: 00 起床午前中はインスリンの分泌が少ないので糖尿病の方、予備軍の方は極力朝食を少なめに。昼食に重きを置く。夕食は軽めに。また朝食を摂るなら少量のご飯粒にするとその後のインスリン作用が良好になます。
AM 7:00~9:00 一日の活動に備えて心拍数も体温も上がる。アドレナリンの分泌最大。心筋梗塞狭心症(8 時~12 時)に多い。薬は朝飲むのが効果的。午後や夜間の心臓発作は少ない。脳梗塞(7時と17時) 寝る前と起きたらすぐにコップ1杯の水を。
AM 8:00~10:00 一日の内で最も髭が伸びる夜中の3倍。髪の毛も午後より午前中によく伸びる。視覚、聴覚の感度が高くなる、2 時~5 時と13時~15時は最も鈍くなる。
AM 9:00~11:00 不安感が最も少なくなる。頭の回転も最も良くなる。
AM10:00~11:00 突然死が多い。
AM11:00~13:00 視力が一日で最高。特に正午前後。
PM13:00~14:00 エネルギーレベルと緊張感が一時的に低下居眠りしやすい。労働事故多発時間帯積極的に15~20 分間程度の短い「プチ昼寝」をすべきです。自殺者の多い時間帯(昼下がり、14時台に女性の自殺者が多い) 自殺未遂の多いのは夕刻(東京消防庁データ)
PM15:00~16:00 運動能力が最高になる。一方交通事故で死亡率が高い。虫歯の痛みが最も穏やか。15時ごろは何を食べても最も太りにくい時間帯(BMAL1)
PM17:00~19:00 血圧と味覚が最高。食事もおいしく感じられこの時間帯に塩分を多めに摂っても血圧がむしろ下がってくる。骨形成は夜間に増加するので骨粗懸症の薬は夜に服用すると効果的で副作用も少ない。同様に喘息は朝方に発作が多く癌は真夜中に増殖するので瑞息薬も抗ガン剤もインターフェロンも夜に摂るようにすると最少の量で最大の効果を上げ最小の副作用で済む。(卵巣ガン等、抗ガン剤の種類により夜の服用で骨髄毒性が現れることもあります)
PM20:00~23:00 体温低下代謝機能低下身体が休む態勢に入る。潰瘍は夜作られる(20~22 時)
PM22:00~2:00 美肌作り新しい皮膚が生まれるピーク。
PM23:00~3:00 真夜中血圧心拍数最低最もリラックス。
《細菌性の発熱はAM5~12 時。ウイルス性はPM14~22 時に発熱する。》

 

お腹が空かないと分泌されないホルモンと防御因子

一日一回、お腹をすかせましょう

モチリン

空腹時に上部小腸で分泌胃腸を動かす排池作用

空腹時に1~2 時間ごとに胃から盲腸の前まで移動する強い収縮運動を起こす。空腹が6 時間以上続かないと出てこない。(就寝時の夜間断食含む) 朝一仕事してから食べる。起きて直ぐの朝食は排泄を阻害する。コップ1~2 杯の水分を摂る刺激だけでも胃腸は動く。

グルカゴン

空腹時に膵臓ランゲルハンス島α細胞で分泌

血糖値が下がるとホメオスタシスは飢餓と判断し、肝臓に貯蔵していた燃料のグリコーゲンを分解しアミノ酸からブドウ糖の生成を促進してエネルギーに変える。脂肪細胞のリパーゼを活性化し、脂肪を分解し遊離脂肪酸を増加させ、肝でケトン体生成。ケトン体は脂肪や蛋白質をエネルギーとする。断食すると体内脂肪が分解しケトン体のβヒドロキシン酪酸となり脳のエネルギーとなるのでブドウ糖のみが脳のエネルギーと言われるのは誤り。

空腹時のエネルギー放出機構

白色脂肪細胞は、カテコラミン刺激、細胞内転写機構の調節発現などにより、脂肪分解を行って、遊離脂肪酸(FFA) とグリセロールを産生し、放出する。放出された脂肪酸は、筋肉のミトコンドリアでβ一酸化を受けてacetyl-CoAとなりエネルギー源として利用。

グレリン 1999年国立循環器センター研究所による発見(吹田市)

空腹時に胃底腺から分泌、血流中に放出され脳の至るところにある受容体を活性化

胃が空っぽの時に分泌し成長ホルモンの分泌を強力に刺激、高齢や他の原因で分泌が少ないと胸腺(免疫)退化。14ヶ月齢の高齢マウスにグレリンを注射すると、加齢に伴う胸腺の構造変化と胸腺細胞の数、免疫細胞の多様性が劇的に回復。これは老化に伴って起こる免疫機能の老化を抑制していることを意味している。海馬の血流が増加し頭の回転も良くなりアイデアも出やすい。発明も空腹時に。石器時代は空腹になってから狩猟した。今までの状況の記憶と危険の回避、記憶力や有意な知恵は収獲にも安全にも大きく係わった。一方満腹時は脳の働きが良くない。以前から「腸は考える臓器」という言葉があったが、実際に消化管が分泌するホルモンのグレリンが脳の機能をコントロールしていた訳です。

成長ホルモン

空腹時にグレリンが胃から分泌された後に脳下垂体で分泌

グレリンが血液を通じて脳下垂体に直接働いて成長ホルモンの分泌を強く促す。成長ホルモンには筋力の増強作用があります。海外では実績もありますが国内でも筋力の落ちた高齢者の人工関節置換術の機能回復促進にグレリンを投与し成長ホルモンの分泌を促す臨床試験も行われています。グレリン投与による心機能不全改善及び、エネルギー代謝是正効果の臨床評価の研究も最近開始されています。成長ホルモンの分泌に関しては今までは脳の視床下部ホルモンによるルートがよく知られていた。

アディポネクチン(血清蛋白・防御因子)大阪大学医学部発見

脂肪細胞は生活習慣病発症因子と防御因子を分泌しています

お腹をすかすと脂肪組織より防御因子のアディポネクチンが分泌されます。

脂肪細胞は飢餓を前提にエネルギーを備蓄しています。飢餓感、つまり空腹になると備蓄したエネルギー源の内蔵脂肪を燃焼させブドウ糖に変えることで低血糖を防ぎます。皮下脂肪よりも内蔵脂肪は燃焼しやすく速やかに肝臓を介しエネルギーに変換されます。空腹により内蔵脂肪が燃焼すると癌をはじめ主な病気に対して防御的に働くアディポネクチン(血清タンパク)が増えてくることが分かってきました。逆に肥満すると攻撃型のアディポサイトカインが増え、糖尿病をはじめメタボリックシンドロームからの様々な病気の発症を促すことも分かつてきました。一般的に脂肪細胞は悪者扱いをされていますが、実は脂肪組織とは巨大な内分泌臓器であり体を守る働きがあることがはっきりしてきました。皮下脂肪は女性の妊娠に備えたエネルギー貯蔵であり、授乳などで燃焼します。母乳で育てるお母さんは産後にスタイルの回復が良くなります。一方内蔵脂肪は男性に貯まりやすい性質をもちます。内蔵脂肪は速やかにエネルギーに変わりやす
い性質を持ちます。原始の時代の狩猟や労働の即時エネルギーになるためには変換しやすい形の内蔵脂肪の必要性が高く男性に蓄積しやすいように遺伝情報に組み込まれました。脂肪細胞は一つ々の細胞が太ったり痩せたりします。一日三食や、間食の多い生活で労働量が少ない場合、脂肪は過剰に貯蔵され、攻撃型のアディポサイトカインが増えてきます。

あなたの努力を無にする○○信仰

朝食信仰 一日三食の害

特に30歳以上の方には一日三食は有害。中学生までは一日五食でもよいが25歳をピークに細胞は減少に転じるので食事量も減らすのが自然です。

 

減塩信仰 塩は最も大切な栄養です

国を挙げた減塩運動は添加物と言う化学物質を増やしました。過度の減塩は電解質不足で特に高齢者ほど循環器障害、骨折や、痴呆、寝たきりになるなどの悪影響が現れやすい。

 

生野菜信仰 有機農法信仰

化学肥料や未完熟の有機肥料を施肥した葉野菜には赤血球のヘモグロビンを酸化させる硝酸態窒素の残留が多く見られます。特に季節外れのハウス野菜は一カ月前後で促成栽培が可能なこともあり硝酸態窒素が光合成で蛋白質や澱粉に変換されないまま残ってしまいます。二カ月の日照期間があれば栄養分に変換されますから自然のエネルギーの満ちた旬の露地物の野菜を求めるほうが安全です。根菜類の促成栽培は不可能です。十分な日照で硝酸態窒素は殆ど栄養に変換されています。

 

玄米信仰

玄米には発芽抑制因子(植物ホルモンのアブシジン酸)が特に多く含まれます。個体差はありますが腸内で活性酸素の生成を促し腸壁を傷つけます。もっとも問題と考えられるのがアブシジン酸が腸細胞のミトコンドリアを傷付けることです。玄米食を続ける方に体温が下がる人が多いのも細胞の発電所であるミトコンドリアが損傷するためと考えられます。腸は蠕動運動により体温を生み出す臓器であり玄米食に合わない人もいることを再認識したほうがよいと思います。またアブシジン酸による活性酸素の発生で傷ついた絨毛から本来吸収されない毒性の強い物質も摂り込まれ、様々な体調不良のもとになっています。また発芽玄米は乾燥段階でアブシジン酸が倍増することが分かっています。腸には免疫機能の80%が集まっていますので、白米か7分搗き米をお勧めします。自分の家で夏場12時間以上、冬場24時間をかけて水に浸潤させ発芽前段階とした玄米は発芽抑制因子の役割が終わっていますので安全です。なお収穫後、玄米を温風乾燥しますが温度管理に不備があった場合、水に浸しても発芽抑制因子は消去されず発芽することはありません。玄米食を健康法として取り入れる場合はお求めになった玄米を適量の水を入れた器で発芽実験をなさり安全性を確かめることをお勧めします。

 

牛乳信仰

骨組懸症予防ではむしろ牛乳を飲む人のほうがカルシウム欠乏症になりやすいことが疫学調査でも明らかです。同様に品種改良された乳牛による牛乳にはある種のホルモン(lGF1)が多く合まれ乳癌や前立腺癌発症にも深く関与していることが明らかにされています。白内障や喘息、腸内環境悪化の原因にもなっています。子供が摂りすぎるとI型糖尿病の発症の危険性も指摘されています。

 

薬信仰 化学薬品の副作用は一種類で4% 三種類で25% 四種類で50%

 

電子レンジ調理による食べ物の分子レベルの破壊

電子レンジは一秒間に24億回振動させることで熱を発します。食品の内部から100℃食べ物は振動で分子レベルによる破壊をうけビタミンやポリフェノール・カプサイシン・カテキン・イソフラボンなどは60%~97%失われます。振動と熱で食品の蛋白質を構成するアミノ酸がL型からD型に変換され、電子レンジで調理されたものを私たちが食べても人体で利用できないものに変わっています。地球上の動植物はすべてL型のアミノ酸で構成されているためです。また酵素は完全に破壊されます。

 

知らずに食べるトランス脂肪酸

トランス脂肪酸(溶剤抽出の植物油マーガリンショートニング、等)
化学溶剤で抽出された植物油で細胞膜を通過し細胞の働きやホルモンバランスも狂わせるため韓国、アメリカ・カナダ・イギリス・EU・では発売を禁止している国、地域が多い。あらゆる病気に関与するが、主として虚血性心疾患の発症と認知機能の低下が問題視されている。また細胞膜は油脂作られますがトランス脂肪酸は細胞膜になりえないことも大きな問題です。